日本人の死因として最も多い病気

日本人の死因として、最も多いのはガンである。ガンは悪性新生物と呼ばれる悪性腫瘍であり、体の中に存在している細胞が分裂する時に遺伝子が傷付いているなどの要因で、正常にコピーすることが出来なかった細胞が変異を起こして発生するものだ。その発生メカニズム故に、ガンは全身の至る箇所、あらゆる年齢層で発生する可能性がある。それでも若い年齢層でガンが死因になることが少ないのは、若い頃は体の中に存在している免疫細胞が事前にガンを排除してくれるからだ。しかし、日本人は年を取るにつれて、死因としてガンが上位にきてしまうのが現状である。これは年を取るにつれて免疫細胞の働きが徐々に鈍くなってしまい、新たに生まれてしまうガンの発生と増殖を防ぎ切れなくなるからだ。

他にも、ガンは他の病気と比べると痛みや違和感などの自覚症状が出にくい病気である。理由としては、肝臓を初めとした生命維持に欠かせない臓器はガンの増殖が生じてもすぐには機能不全に陥ることなく、普段と変わらずに機能し続けることが多いからだ。更にガンの恐ろしい点は、血流に乗って全身の至る箇所に転移してしまうことである。こうなってしまうと、最初にガンを発見した臓器以外にもガンが潜んでいる可能性を考慮する必要がある。仮に治療が成功しても、その時見逃したガンが原因で数年後に再発を起こすことも珍しくないからだ。このような理由もあり、ガンは最も日本人に多い死因になっている。常に万が一に備えて定期検診を欠かさずに受けて早期発見に努めることがガンを防ぐのには大切と言える。